2011年5月4日(八段語録1303)

復興への道(20)

 初夏の風がなびく中で、朝早くから、農地の耕作に余念がないのです。重労働なのですが、苦には感じないのです。ただ土を耕している光景なのです。そこから野菜が収穫されるのです。未来の収穫が含まれている希望の農作業ということなのです。
 作業をしながら、いつしか汗ばんでくる上半身は、太陽の光を全て受け入れるように裸になっています。それでも、額に流れる汗を止められないようです。三十分で、一サイクルの作業です。機械で溝を作り、肥料は家畜のものを使い、有機肥料を入れて、最後に鍬で畝を作るのです。一本の苗床ができるのです。それを繰り返す事6時間過ごしたのです。
 これで、午前中の農作業を終わりなのです。そこでも、頭の中は、これからの家庭設計を描いているのです。畑があり、水田があるならば、自給自足の生活ができるのではないかと考えを巡らせます。つまりネクストファミリーについてなのです。
 これから目指そうとする私のネクストファミリーは、心情家庭なのです。心情家庭とは、第一に、経済を重視するよりも、容易に絆を深く持ちやすい愛情をベースにするので、いかなる境遇も越えることができる家庭であると定義してしまいます。第二に、心情家庭は、万民が求めているものと勝手に思いを巡らせて行くのです。どんな境遇の人でも、万人に等しく幸福になる機会が与えられていると思うのです。つまり心の世界で上昇して行くことができる家庭という事になります。第三に、万民が生活手段として、自給自足から愛情あふれる家庭を手に入れ、しかも、家庭内で競争しあうわけでもないので、成功とか失敗とか無い、心の安らぎを築いていけると思うのです。
 これら三つの特徴ゆえに、心情家庭は、父母を中心とした兄弟姉妹にとっても、一人一人にとっても、心情を深めあう事ができるのではないかと思うのです。次の世代を考えると一面において、情報技術が発展して、重大な影響を与えているのです。私もこれらのIT技術を駆使しようとしています。その事ゆえに、私の家庭の生き様が瞬時に伝わってしまうし、お互いよい影響を与える事もできるのです。
 このような伝達の容易さもあって、地域社会の活性化に対しても、しっかりした心情家庭を築いて行くべきであると考えてしまいます。例え、一家庭の営みであっても、影響力はグローバルであると思うのです。私のネクストファミリーを標本にして、何を、どこで、いつ、いくらで入手できるかというような事を教えることができるのではないかと思うのです。
 ふと、畑の真ん中で考えを巡らせている自分に気が付きます。午後からは、草刈りをして刈った雑草を、焼却するのです。これも夕方まで続きました。また夢のような理想を描いている自分に、危うさを感じながら夕焼け空を眺めておりました。