2011年4月8日(八段語録1277)

復興への出発(8)

 夜明けまでの消防団の活動を終えて、朝から農作業の準備に余念がないのです。根白石へ行って、作業場の点検をすると、肥料を運ぶ台車のタイヤの空気が抜けていました。耕運機のガソリンも無くなっていました。更に、悪い事に、昨日の地震で、別荘の壁のモロタルに亀裂が入っていました。最悪です。それでも肥料が車二台分運ばれていましたし、農地の耕しを親戚に頼んでいましたが、それも済んでいました。そこで準備を始めたのです。
 地震とは別に、春のうららかさに気分はいやされるものです。そして、自然に触れながら、空手道に対する構想理想も高まって来るのです。そして自分自身に対して、新たなる指針を出してみました。私には従ってくれる道場生がいるのです。さらに、私は分析してみても人気はそんなにあるほうではないのですが、今まで実績に対してはこだわってきたのです。
 指導者は成果を上げなければならないのは分かり切った事です。また指導者として目立つ存在でなければならないのです。あまねく、道場生の模範とならなければならないのです。つまりモデル的存在になるのです。また、今自分に言い聞かせていることは、自分の地位や名誉・特権・富ではなく、あくまでも責任であると思うのです。
 私は、これまで権限を委譲するという方向に出ました。間違ってはいないと確信しています。ですが、模範となるべき事に関しては委譲しないのです。自分自身先頭に立って、率先して行おうとするのです。
 農作業の準備をしながら、更に思う事は、私の仕事ぶりが高くなれば、他のリーダーの仕事ぶりも高くなると確信しているのです。今十分に気合が入っているかという事を確認するのです。現場の責任者に要求するよりは、私が一人頑張るほうを選択するのです。そのほうが私にとって気が楽であるし、全体としても大きく前進すると思うのです。
 したがって、私の地位は、現場の責任者にとって基準となる仕事ぶりであると思うのです。それが私の最大限の強みであり、この点にリーダーが焦点を合わせてくればいいのです。私の決意に妨げにならなければ、リーダーの欠点など無視してしまうのです。
 私は、指導者として、リーダーの欠点を指摘して、変えようとはしないのです。かえってそのリーダーがもつ強み・活力・意欲を総動員しようと思うのです。そうする事によって道場全体の能力を増大させようとするのです。こんな事を畑で考えていました。夕暮れ近くに戸締りをして家路に帰ったのでした。