2011年2月26日(八段語録1236)

これからの極真会館の運営 次の世代へ

 私達の目標は、しっかりした武道団体としての確立です。つまり空手道における、技術的な側面、教育的側面、経営的側面の三側面をしっかりバランスさせなければならないと考えているのです。最初の段階で、大山総裁の直接の指導の下、技術的側面が強調されてきました。地上最強の空手であることへの自負心であります。今まで、空手道というと伝統空手が主流でした。そこでは、実践空手とは程遠く、大山総裁をして、ダンス空手として酷評したほどでした。当然それだけの主張では、多くの空手道団体を納得させるだけの技術力を持ったという事にはならないのです。
 大山総裁が亡くなって以降は、急速に実践空手が地域に拡大していったのです。つまり、今まで、一般社会人を対象にしていたフルコンタクトの武道空手がサポーターを付けて、安全面を重視しながら、青少年の対象の道場が増えて行ったのです。「燎原之火のごとし」という事が当たるほど、全国に急激に伸び始めたのです。その為に、青少年の健全育成あっての道場の運営という事になったのです。
 つまり、師範は、教育者でなければならないという内容に必然的になってきたのです。ただ強さを推し進めて行った道場は、その時点で道場生が集まらないという結果になってきました。教育ゆえに、ご両親が安心して通わせる事ができる道場が発展したのでした。
 更に、実践空手を主張する極真会館は、行政の援助を受けずに歩んできました。国体の種目になるわけでもなく、ひたすら武道を追及してきましたので、経済的なサポートを受ける事がなかったのでした。
 その為に、道場運営は、一般の企業運営として考えるならば、何の援助も無く遂行していかなければならず、身銭を切る事での運営だったのでした。今でもその内容は変わっておらず、道場の指導に当たるスタッフは、裕福な暮らしをするなどという事からすると、縁遠いという事になるのです。
 つまり、この三つの側面は、不完全な状態で推移しているという事なのです。技術的側面、教育的側面、経済的側面が調和して運営されていかなければ、これからの発展はないのです。そのような事を考えながら、明日杉原さんに会う事を楽しみにしながら、就寝につくのでした。それでも、寝苦しいので、車での移動は中止して、朝一番の新幹線にしたのでした。