本部長通信122  2008年3月16日

ご両親のための「極真空手のしおり」(10)


審査 合宿 大会の三本柱
審査
当道場では審査会は、道場生が、自分のレベルを上げるために参加を義務づけています。1年につき2回の審査会に参加することになります。春秋と機会は4回あるので、しっかり導きます。初級は二年で3回、中級も二年で3回 上級は三年で3回とし幼稚園児からだと、小学6年で茶帯を与えることができるようになります。当然、一生懸命に努力するならば、期間を早めての茶帯クラス入りすることもあります。審査会の意義は、道場生を最後まで復活させながら導くためにあります。最後まで空手道を全うさせるための動機の整理ということであります。各道場での練習ではそれぞれの基準になるので、全体のレベルの再確認となります。そして、審査会のもっとも大切なことは、帯が上がることによって,動機が正されるということであります。審査会は最大の武道教育ということになります。クラスが上がることによって生き方の転換が図られる。今失いかけつつある「家族」、「対話」、「自然」を愛する価値観がここで成長します。一般部も、同様に成長しますが、期間は社会的経験を加味しながら対応します。なお、黒帯の昇段クラスは、1000日修行の一環となります。



合宿
年2回の合宿、道場生総動員の体制で臨みます。審査会もこの中で行われます。

合宿での教育内容は

@ 基本的武道精神の確立

A 空手道を学んでいくための動機の確認

B 空手の習熟度の確認

C 師範と道場生との関係の確認

D 道場生同士の助け合い



具体的な手段は

@ 審査会での修練

@ 少年部空手の基本・移動・型・組手の習得を目指します。

A 上級者のスタッフ起用

B 合宿交流戦

C 手塚会長講和・師範セミナー

D 選手会の試合での勝利の報告

E 合宿だけの特別訓練

F ビンゴ等、交流会

G 楽しい食事会



大会
新人戦は、選手会へ参加の登竜門であり、各地方、あるいは全国大会は、原則として選手会から出場することになります。選手のゴールは、大会で優勝することも重要ですが、道場生のモデルになることが、師範の願いです。空手道を努力して歩んだ姿が大会では現れます。

まず、選手会の練習の中での努力の姿、一生懸命空手道を追及しようとしている姿が、道場生の心を打ちます。そして他の大会に出て、勝利すればその努力をみんなが見習うのです。そこで、我が道場の方針は、ただ優勝したからではなく、

@ どのぐらい一生懸命空手道に励んでいたのか師範が見る基準です。

A 空手の技術をどのぐらい習得したのかも次のポイントです。

B さらに、その選手が、家庭で、道場で、どのぐらい報告をし、連絡をし、相談をし、青少年としてどれだけ健全に育っているかもポイントになります。

C さらに自宅でのコツコツとした練習であります。

D 当然、大会での一瞬一瞬の戦いに勝利できる生活をしているかであります。

E さらに、両親のために、道場生のためにどれだけ生きているかである。これは、将来社会に出て、指導者としての風格につながります。

F 特に、物を大切にする心を養い、整理整頓を身につけることも大事であります。


最後に
極真会館手塚グループは、教育、特に「家族」「対話」「自然」をモットーとして活動してきました。

一般社会では、教育の見直しが叫ばれていますが、私たちは、武士道に則った思想、それに沿った教育を行わなければならないと思います。

 あいまいな目的もはっきりしない教育では人は正しく生きられないし、喜びも生まれてきません。責任者は、組織・目標・スケジュールといったものをしっかりと管理し、環境を整備して、指導することが大切だと思います。

 そういう土台の上に、限りなく心を投入して目標に向かって、どこまでも前進していく心を指導していきたいと思います。私たちは教育を新たにする次第です。