2010年12月16日(八段語録1164)

2010年の総決算(2)

 今年も色々な行事をこなしてきました。まさに、極真会館宮城県本部は、人材育成に勤しんだ今年であったと思うのです。今までの全ての蓄積された極真魂を投入し、吹き込んだ期間でもあります。継続は力なりです。道場生が継続して、極真会館の伝統を受け継いでいくと、やはり大山総裁が求めているような魂の高まりが見受けられるのです。
 しかし、途中で挫折するようになると、中途半端になってしまいます。従って、道場生は、誰彼を問わず、道場で切磋琢磨し、一段階のステップを乗り越えて精進して貰いたいものです。道場で継続して稽古をすることによってのみ、満足できる人生を送る事が出来ると確信しているのです。今年は少し前進できたならば、「良」とすべきでしょう。
 言い換えれば、道場でしっかり稽古する事によって各々精神状態が高まり、新たなる自分へと生まれ変わる事が出来るのです。稽古という地道な空手道の蓄積ですが、個人の充実が家族の充実に連結され、空手道を続けて良かったという結果をもたらす事が出来たのだと思うのです。
 極真会館での稽古は、武道教育の核心を突くもので、教育の信頼性に関しては誰もが認めるところなのです。すなわち、武道教育がこれから学校や地域で、本人をしっかりとした青少年に仕立て上げるのです。
 さらに、空手道は、人間の個々の人生に、しっかりとした「柱」を立てるのです。というのも、人間は誰でも夫婦の愛情で持って、この地上に生命が宿るのです。十月十日という長いようで短い期間を母の胎内で過します。人は誰でも例外なくこのような経過を経て生まれてくるのです。僅かばかりの胎内の空間であっても、その中で、子供は地球に住むと同じようなものとして、大きな一段階の人生を経験するのです。
 次の段階として、胎内から産道を通って、大きい広い、胎内では想像する事が出来なかった新しい次元の世界に向かって、新しい生命は、産声を上げて、八十数年の旅へと祝福されていくのです。この期間で、あらゆるものを経験するのですが、その年数の「柱」が極真空手であり、武道精神であるとしたら、これほど堅固なものはないと確信する次第なのです。もちろん、あの世の世界があるかどうか不明ですが、しかし、現実の世の中をしっかり歩み続けていける指針になるのではないかと思うのです。
 このような、強いメッセージを、今年の総清算として、送らせていただいています。何よりも、誇り高き、私達であるべきであるという事を明確にしてきた一年であったように思っております。