2010年12月12日(八段語録1160)

これからの極真会館の運営
現場を任せる責任者

 代表師範は、現場をしっかりとした指導者に任せるという信念がなければならないと常々考えさせられます。私と現場の責任者は、性格も育ちも年齢も違います。しかし、それだからと言って、すべてを干渉し、経営者がすぐに現場に介入して乗り出すようでは、現場が混乱するばかりです。
 現場にトップが乗り出して、実際成功する事もあると思いますが、不首尾の原因となる事が多いような気がします。現場に周知しているのですから、責任を持って最後まで取り組めるように配慮するのが代表師範の資質ではないかと思うのです。
 その点で、いくつか考えていることを述べようと思います。第一に、責任を現場に任せるということは、資金と人材の運営を任せるということになるのです。これは、絶対的な信頼がベースにあるのです。つまり、運営上の戦略に基づいて全てを任せるということで初めて成功するのです。
 第二に、現場を任せるという事は、任された責任者が、代表師範に貢献して、初めて成功するのです。当然そのようになるためには、私が、どのように現場の責任者に貢献していくべきか、あらゆる努力を図るのです。それも目に見えない至誠を尽くすのです。その内容を、現場の責任者がくみ取ってこそ、発展の要因になるのです。
 第三に、現場に任せるという事は、任せる事の出来る責任者が、どれだけ私と心合せる事ができるかということになるのです。道場の環境、道場生、教育、指導、戦略にかんして、敬意を払って、共通認識に立って推し進めて行ってこそ、初めて成功するのです。
 第四に、現場に任せるという事は、双方が、尊敬しあいながら、収益を現場に還元する事で信頼関係を保ち、努力した成果を、万遍なく多数に大幅に成果を挙げた分の配分は、行うべきだと思っております。
 日本に帰ってきて、このような考えが大きく自分の心を支配するのです。更なる自己管理を徹底させて、自分の判断が間違いないように進めていくことが、今後の自分方針になると思っております。というのも、ある経営者を見たのです。前言を翻し、現場を信頼せず、自分が乗り出さなければ、納得しないとう人でした。そのような経営者は、現場から身切られ、いずれは運勢を失ってしまうと思うのです。私の心の戒めは、そのような人物にならないということになりそうです。