2010年10月20日(八段語録1104)

これからの極真会館の運営
支配力に対する見解

組織が大きくなると、気持が繊細でなくなり感謝と尊敬の心よりは、支配力の発現として組織的に好ましくない現象を起こすようになりがちなのです。武道団体で、よく見かける光景なのです。「私の断りなしに何をしたのだ」という、怒鳴り散らす表現などが当てはまります。このことは、私がもっとも気をつけるし、心を使うことなのです。指導者の中で、野心のある指導者が直接的に支配力を助長し、人を支配する満足を得るとしたならば、とんでもないワンマンな組織になってしまいます。
それ故に、多くの道場生が増えていくのであれば、多くの道場生に対して、心配りを更に増し加えなければならないのが指導者なのです。もし、道場生に対して支配力を増し加えるとしたら、極真会館手塚グループの理念とは程遠くなるのです。あくまでも人への支配はしないのです。
道場生は、師範や先生に押忍と挨拶をします。その時に、勘違いしては絶対にならないのです。自分の所有物のように思い始め、支配力につながるとしたら、そこから間違いが生まれてきます。子供達の成長のために貢献したいという心を大事にして指導することが大切になるのです。
ところで、組織拡大を真剣に取り組み道場が大きくなって行くことは、組織拡大ということで確かに支配力を満足をさせてくれます。この件は、あくまでもこの支配力は組織という存在に対してであって、人に対する支配力ではないのです。
組織拡大に対して、唯一意味ある問題提起をさせていただくとするならば、それが支配力の発現として社会的に好ましいかということだけなのです。そのような意味では、極真会館手塚グループが、人に対する支配力ではなく、社会に影響を与えていくという支配力であるとするならば、もっとも優れているものであることは疑いのないことなのです。
それ故に、組織拡大ということに関して、大きくしていこうとすることは、支配力である限り、組織拡大に対する支配力であり、人ではないのす。それ故、組織拡大は、ある意味で許される範囲であると思うのです。