本部長通信110  2008年3月4日

自分自身と洞察力(2)


 師範はこの洞察力を身につけることを主張します。人は、弱い心の状態を起こします。例えば、「ねたむ心」であるならば、ねたむ嫌う心を持ったならば、その方向性は嫉妬に辿り着きます。さらに次の到着地は裁きであります。そこで終わらず、憎しみへと向かうのです。そこで、事件を起こすのです。

私たちは日常茶飯事にニュースで見ているのです。妻や愛する人を殺害する姿や、友人の成功をねたむ破壊工作など様々です。ねたみ、嫉妬、貧欲にはまり込む人間の姿を直視しなければなりません。法務省からの仕事で保護司の仕事も実に事件を起こした人間の姿を扱っているのです。

従って、あらかじめこれらの弱い心の状態を知ることができる力を持たなければならないと思うのです。洞察力でもって、弱い心をそのまま消化しなければなりません。師範の経験上、時がすべてを解決してくれるのです。ただ洞察力です。自分の状態を把握する力です。

そして、ふたたび、純粋で活気に満ちた生活に戻るのです。私たちは、少なくとも潜在的に危険性を内包した心の状態を扱える洞察力をしっかり身につけなければならないのです。学力ではないのです。美貌でもないのです。ただただ、稽古による精神修養なのです。

 

 師範稽古 移動膝蹴り40分 突き60分 田子教室