本部長通信107 2008年3月1日
人間関係の安定化
私たちの社会で生活していく上で、人間関係が最大限重要な役割を演じてきます。妻がいて、子供たちがいて、友人、職場の同僚などの人間関係が生じます。このすべての関係のうち、もっとも根本的なものは、いったいなんでしょうか。それは、自分自身です。
ところで、私たちは、他の人の変化を期待します。相手を批判しながら、彼らの変化こそ関係を発展させるために必要なものだと考えるのです。いろいろな会議に出席して感ずることは、人の変化を期待する発言が多いのです。人にこうしてほしいということなのです。
しかし、このような考え方は、あまりにも、自分自身に葛藤と挫折をもたらせることになるのです。相手は、変わらないだけでなく、人間関係に問題があるたびごとに、他の人を批判する思いにはまっていきます。問題があるたびに、他人の失敗と欠点のせいにするようになり、問題解決のために、自分の役割はあまり考えないようになります。
他の人を変えようとすることは、難しいのです。他の人は、自由意志をもった社会の中の一人なのです。相手に変化を強要するのは、変化を導き出す上で一番非効率的な方法です。それは、変化を誘導するよりは、相手に反感を持たせ、一人は、攻撃し、一人は防御するといった方向になります。それは継続する戦時下に置かれたようなものになります。
人間関係の安定を誘導的に導く、効果的な方法は、自らの心を変化させることなのです。この習慣をいかに作っていくかであります。実質的に自分を変化させる訓練をするということです。極真空手は健全な人間関係を形成するために役立つ正しい態度を育成する方法であり、それゆえ、道場なのだと思うのです。
師範稽古 移動前蹴り40分