2010年8月28日(本部長通信1051)

これからの極真会館の運営
極真サクセスストーリーをおとぎ話にしてはならない

 私が極真と出会ったときは、成功の始まりであったのです。そして、時は流れ、発展しながら今に至っている。成功をも
たらし、余りにも栄光を極めたことは、今でも忘れることはできないのです。過去を振り返って、今まで成功した活動は、
今はもう既に陳腐化していると言って過言でないのです。
 つまり、今に至って見ると、新しい現実を作り出しているし、新しい問題も作っているという事なのです。今の極真会館
を見ていると、成功したマネジメントが、本当に正しい方向に向かっているかという事を、問い正す事は容易ではないので
す。
 師範は考えるのです。議論すべきであるという事なのです。ある意味でケチをつけるべきであり、極真会館本体というボ
ートも揺らすべきであろうと考えるのです。しかし、かつての極真会館は、成功しているときに自らの運営を問わないマネ
ジメントだったのです。つまるところ、傲慢であって、さらに怠慢にまで至ったのでした。
 かつてもっとも世界的に発展した武道が、柔道である事は誰もが認める事なのです。柔道は、世界の武道となり、神が独
占を与えてくれているものと誰もが自負するのでした。   ところが、今の世界柔道は、スポーツかが進み、武道という
範疇から、一つの競技になり下がってしまっているのです。
 武道が何であるか、柔道を見ただけでは、余りにもかけ離れてしまって、考える事も必要のない段階に至っているような
気がするのです。私達は、過去の失敗を教訓として、決して先哲の失敗を繰り返すことなく、現実に伝えようとする内容を
吟味しながら、しっかりした信念で、空手道の発信者として誰にも左右されないしっかりとした礎を築きたいものだと考え
てしまうのです。