本部長通信100  2008年2月23日

自己中心主義


 人は、自己中心的な意識を持ってすべてのことに対処すると、はっきり人と区別するようになります。ここまではいいのでありますが、何かあると、自分よりはるかに多くの人たちが、自分と対立しているような気がします。否定的考えが優先するようになると、いつも自分に不利な事情と環境のように思えるのです。

 ここで、自己中心な意識があらわれます。他の人と徹底的に区別するようになると、自分を多く守らなければならないと思うようになります。さらに、自分を多くのバリアーで保護しなければならず、より多くの慢心と自尊心で武装する必要性を感じてくるのです。    

結果として、他人と自分の区別を置けば置くほど、他の人の人間性を尊重することを忘れがちになります。その区別が根本的に分離されていけば、人を容易に傷つけることができるようになるのです。まさに、人を搾取し、利用し、最悪、殺害することも可能になるのです。

師範としては、家族主義、対話、自然を愛することを改めて強調します。それは、すべて分離するのではなく、融合する方向へ向かうからです。ですから、根本的に人は、人に融合し、調和し、理解しあう存在であるべきだと思うのです。

師範稽古 移動突き40