本部長通信80  2008年2月3日

常に初心を持つこと

極真会館宮城県本部において、重要になってくることは、常に初心を持つことです。
一日一日新しい日を迎えるたびに、新しいスタートをする初心者になることです。指
導者の中には自らの空手技術の奴隷になってしまう人もいます。自分がすべての事に
熟達したと感じ、これ以上自分を開発したり成長させたりしなくなってしまいます。
しかし、本当の指導者は常に初心者になります。
初心者はいつも新鮮であり、彼らにとって学びの水平線は無限です。指導者が自分で
今までやってきた道場の専門家であると信じることは、誘惑的で恍惚的なことです。
これが死の罠なのです。指導者は自分がどれだけ先に進んでいるかという思いにとら
われないように注意しましょう。これこそ、利己的自我に向かう落とし穴になりま
す。
利己的自我に向かうと、ほかの人たちが足らないように見え、すべての事を比較する
ようになり、人間の相互依存性の意識や同情心は即座に消えてしまうのです。これら
の行き先の終着駅は不安の駅です。自分と相手に憎しみと傷を与えてしまいます。
重要なことは、喜んで初心者になろうとする意志と新鮮さと開放性を持ち、あたらし
い瞬間、新しい稽古の過程を迎えることなのです。