本部長通信48 2007年6月2日(土)
成長
子供達は、青少年のときが問題となります。性の問題・男女問題にしかり、不登校、反抗期、人間として道を間違えます。これらのことを無事通過するには、青少年としての、方向性を提示して乗り越えていかなければならないのです。多くは、家庭内における愛情の環境問題を中心に事は起きます。私たち青少年問題に携わる者として、家庭における愛情問題を充実させて越えさせていかなければと思います。その家庭の愛情問題というのは、ものすごく難しい問題になります。それゆえ、道場では、道場生の子供たちに空手を教えながら、一緒についてきている父母に、愛情問題のあり方を父母会で話すようにしています。子供たちの非行問題は、家庭が解決の早道になります。少年院や鑑別所では、事件がおきてからの問題であって、観察保護を受けながら矯正するということは、後手に回った結果としか言いようがないのです。
保護司活動しながら、こんな良き青年が、なぜ犯罪に手を染めるのかと疑問にもおもえるのです。親子が家族の中で一つになれなかったのかとつくづく思うのです。子供たちの非行は青少年一人では乗り越えることができないのです。親子が必ず組んで、成長の道筋を立てて共に携わっていかなければならないと実感しています。子供一人が上がっていくのは大変なことです。必ず、共に親子が携わることによって、犯罪という道から遠ざかっていくのです。子供たちが親と共に携わるということは、この期間何をするかというのです。親の心を共に携わりながら、感じていくのです。
非行に走った青少年を見ると失ってしまうものが三つあります。その一つは、物に対する感性です。金銭感覚・所有物に対する愛着等、物質に対する本人のしっかりした価値観を失ってしまっているのです。第二に、自分自身の実態に対する価値観です。汚れる自分を許せるかということです。覚醒剤その他の薬物で自分の体が壊れていくのです。あるいは、性の不純な交渉等、自分の肉体に対する尊厳を失ってしまうのです。さらに、第三番目に、愛情問題ということです。豊かな愛情であるべきなのが、曲がってしまって、どうしようもなくなるのです。すべて、法律に違反しなくても確実に人として失われることになるのです。
それゆえ、いつも道場で示している方向性での教育は生きてきます。子供たちを誤らせることなく成長させるのは、いつも言うのですが、「家族」であり、「対話」であり、「自然」を愛する心を育てることであると思うのです。
それでは、私達は、勝者を育てるにはどうしたらいいのか。それは、家族の中で親の心を知っていくことのできる子供たちの成長であり、上述した三つの価値観を充実させていくことであると思うのです。