本部長通信44  2007年5月29日(火)

母親


極真会館での子供たちの成長に関しては、両親の協力が必要なのです。特に、母親の責任は大きいと思います。母親の子供たちに対する立場を考えて見ましょう。子供達は毎週のように道場に通うようになります。母親が子供の成長を願うようになると、一生懸命応援するようになってきます。子供たちは、初心者の白帯から、合宿などに参加してオレンジ帯や青帯へ変化すると子供たちの動きも段々見違えるようになってきます。大会にも参加するようになると、わが子に対する応援は一段と熱をおびてきます。交流試合では、その子供の応援で、「負けるな○○ちゃん」とか、「そこ上段に蹴りを入れなさい」とか、黄色い声が会場全体に響き渡ります。
母親の状態は、師範の見る限り、自尊心も誇りも忘れ、子供の戦いぶりを熱狂的に応援している姿です。言い換えれば、母親と子供が一つになっています。母親は子供の成長以外に何の目的も考えないのです。このことは、師範が知り、師範以外に母親同士では、知りえないことのように思えます。子供たちの母親の隠された謎と、秘密をここで表現していますから、読んでいる母親の皆さんはびっくりするのではないかとおもいます。そんなことに私はなっているのですか!あえて師範は宣言します。子供たちが試合をしている姿を見ている母親は、すでに子供たちと一心同体となって我を忘れて闘っています。
母親は、道場で稽古している子供をみて、一緒に練習しているかのようです。子供の成長は母の胎内に子供がいたときのように、象徴的につながっていると思えるのです。母親が子供の成長に大きな役割を果たしていることはいうまでもありません。子供の成長に母親が必要であるのかないのか、おのずから分かってくるのであります。道場でのこれらの母親の姿は、子供の教育がいかに熱心であるのかを物語るのです。母子が共に生まれ変わって成長していく場所としての道場であるのです。
母親としての成長はまさに子供との成長です。人は年をとっても成長できるのです。それも、母親といえども、新しく生まれ変われるのです。道場は命の息吹をもたらすところなのです。子供たちの成長が母親の復活ということになるのです。道場での稽古、審査会、合宿と子供たちの成長の場は整えられています。それゆえ、母親がより積極的に参加して子供たちと成長を共に成長の原点を見つめなおしてください。
わが子の成長の道場をしっかり守り、子供たちをあらゆる障害から防備してください。指導者も含めて私たち母親軍団は、子供たちと一つになって子供たちの成長を見守るために共に前進していかなければならないのです。極真会館は、強固なる教育基盤が確立されている道場なのです。ゆえに、真剣に極真空手に取り組む子供たちの困難さを知って、極真空手精神をしっかり体現させてください。母子共に、この極真会館での修行がどれほど貴重な価値があるものなのかを知らなければなりません。そして、無事卒業証書をもらう大学生のように全うしてください。