本部長通信25 2007年4月22日
武士道は何を残せるか
私たちは,ただ食べながら生活してゆくことだけを考えれば誰もがみな同じです。
問題となるのは、武士道精神をいかに貫いて何を残すかであります。個人として成功するよりも、世界的な広大な目的に対して、貢献することがどれだけ重要であるか理解していかなければと思うのです。
こういう態度で私たちが、武士道として望むならば、多くの人たちが歓迎するのです。
私たちは大山総裁から「負けるな」と指導されました。絶対に負けてはならないということです。いや何があっても勝たねばならないということです。一から百まですべてにおいて優れなければならないといわれたのです。組み手において、礼儀において、指導において、勝つための努力を怠るなということでした。
しかし、これができれば問題は簡単です。現実に総裁から指導うけて、勝ち続けた人は大山総裁しかいないのです。私は、全日本大会においても何回戦かで敗れてしまいました。それでも極真精神なのかと問うことがありました。すべての対戦相手に優れていなければならないのかと自問自答したときもありました。選手として戦いを挑む間、一年をたった一瞬の試合にかけるのです。苦痛があり、困難があり、そんな歩みの連続でした。
そういう意味で、私の極真精神の生き方はどうしたらいいのかと問いました。何を残せるのかということです。自分が肥料になって多くの子供たちに極真精神を指導するのはどうだろうかということです。他人が見ていようがどうであろうが立派な子供たちを作るために至誠を尽くすのです。武士道としての最後の勝利を勝ち取るには、多くの子供たちを極真精神によって指導することであると結論付けているのです。そうしたならば自分は負けても勝ったことにならないかと思えるのです。