本部長通信22 2007年4月13日

生涯の空手道


カラテは、歴史的伝統を積み重ねてきたものです。
今、道場生を見ると子供から大人まで、あらゆる年齢層の人々が集っています。
よく、年齢を重ねた人に私が話をする事は、今まで過ごした自分の生涯が、自分の理想としたところまでいっていないにしても決して失望してはならないということです。
そういう人たちは、いっそう努力して投入することだと思うのです。
 私たちは、この世界の現状に支配されるのではなく、現実を受け止めながら、あるいは、現実に影響を与えていく努力が必要になってくるのです。難しいことを考えることなく寂しい人々を慰めることができるでしょう。無力な弱々しい人々に力を与えることができるでしょう。未来のために希望を多くの人々に提示することができるでしょう。私達は、空手道を通じて、自分がいかなる生涯を送るべきかを検討する時を深く考えなければならないと思うのです。
 カラテは、ただ強さを追求するだけのものではないのです。カラテ馬鹿ではどうしようもないのです。どれだけの人々がカラテを通じて、世間に役立つかであります。
空手道は、人間としての理想を果たすための実現をする手段であります。人間としての希望を実現するための手段ということです。それゆえ、希望的刺激を与え、道場での稽古を通して、人間としての新しい希望をみいだすことが重要になるのです。
 したがって、このような点において、確固たる主体性を稽古で磨かなければならないのです。稽古によって人間性を磨く、自分は世の中に役立つ実体になっているのか、これが重要な問題であることはいうまでもありません。空手道を通じて、私でなくてはならない存在意義を見出すことができるかがとわれるのです。少なくともミッションにおいて、私でなくてはならないという自信をしっかり持って、自分の周囲を協調せしめる、そういう人格を身につけなければと思うのです。