2020年12月31日(八段語録3753)
正しい極真空手の稽古を維持する方法


 極真空手の稽古を継続する事は、極真の歴史を振り返っても実に難しい事なのです。しかし、極真精神を保って「いかに生きるべきか」という事を指導したいと思います。私が直接語ることによって、道場生の指針になることを願うのです。そこで、第一にどのような備えをしなければならないかという事を表現します。第二に稽古に集中する方法を表現します。第三に極真による繁栄の約束を表現していきたいと思います。
 第一にどのように備えなければならないかという点で述べます。稽古は極真精神を身に着けるという事になります。最初に目が奪われることは、技術面でした、色帯時代にマスターして強くなります。次第に肉体の強さ以上に精神面での強さが際立ってくるのが有段者になってからという事です。当然、私の観点という事もありますが、道場生自体の観点が大切であると思っています。稽古は、最初に強調する事は、全身を燃えつくさせることが必要です。完全燃焼です。この稽古によって、自分自身が満足するという事にもなります。次に、心掛けなければならないことは、稽古ができるという事に対する感謝の心という事です。この姿勢が、道場に対する最大の贈り物という事になります。道場全体の雰囲気を良くして、道場生同士が和解して良き雰囲気をもたらすのです。そのような中で、無知や不注意によって起こった道場内での諸問題を解決する糸口になるのです。誰が問題を起こしたかという事も重要ですが、指導者であれ道場生であれ、お互いが許し合うという関係が生まれるのです。道場は、正しい指導者と正しさを求める道場生との関係で稽古が継続されていくのです。
 第二に稽古に集中する方法という事です。正しい道場生として姿勢を正すという事です。様々な規定がありますが、挨拶をすること、声を大きく発声すること、さまざま細かな姿勢が要求されます。このような道場内での規定は、道場生一人一人が恩恵を受けるために大切な事なのです。また、道場内では、世俗的な習慣を持ち込まないという事にもなります。お互いを大切にするという事は当然のことです。そして、道場では極真以外の価値観を持ち込まないという事が大前提になります。武道ですから、一般の習い事と比べることが出来ない程厳格になります。日々の稽古が正しく評価されるように、年二回の審査会、道場内での試合があります。もちろん、対外試合にも多く参加するという事にもなります。このように稽古に集中する事によって、人格の成熟を目指すという事になるのです。
 第三に極真による繁栄の約束という事になります。道場で稽古をするからには、横道にずれないという事です。誘惑が襲ってきて、どちらかというならば、安易な方に流れて脱線するのです。また、繁栄をもたらすには稽古日の順守であります。さらに、稽古に対しては、厳粛に捉えるという事も必要になってきます。
 結論とて、極真の稽古によって、光の中を歩むことが出来るという事です。それだけに、稽古を日々維持して行く人生を推奨するのです。今年も大晦日を迎えました。道場生の皆様、関係各位の皆様、来年もよき年が迎えられるように心からお祈りいたします。