2020年12月27日(八段語録3751)
武道からズームインした極真空手


 鳥瞰図的に表現するのですが、結果的に極真空手という分野で、人生の大半を過ごすようになったのです。それも、出会っただけでなく、次の世代へと継承させようとしているのです。次の世代は、極真の歴史を知らない時代なのです。何のために、極真空手が世に出てきたかという事を知らせなければならないのです。要するに極真空手の始まりという事です。詳しい事は述べることはしませんが、伝統空手という寸止めの空手から出発し、フルコンタクトという実践空手に特化したのでした。そこで、空手論争はするつもりはありませんが、大まかな事で整理してみたいと思います。第一に空手一般についてです。第二に極真空手についてです。
 第一に、空手一般という事での表現です。現代において強調する事は、身を守るという護身術としての傾向が強いのです。攻撃と防御を学ぶのですが、実際に役立つという事は防御という事になります。この観点が多くの人に受け入れられている理由なのです。そして、空手は何の武器を持つことは無いのです。天から創造された肉体を駆使して、最大の武器とするのです。人間の能力は無限に可能性があるだけに、強さにおいても最大値を目指せるというものです。そして、唯一の禁止令があるとしたならば、人を傷つけてはならないという事なのです。当然、肉体と精神の両方の及ぶという事は言うまでもありません。武道精神への従順がお互いの人間関係を豊かなものにするというものです。しかしながら、実際に武道の歴史を振り返るならば、人の心の闇に働いて、多くの闘争の手段に使われたという事は事実なのです。間違いを繰り返してきた人々が、今の時代において、全てを拭い去って、人を生かす空手道を目指さなければならないという時代的欲求が、願われたのは無理なからぬ事でした。
 第二に、極真空手の出現という事です。実に民主主義が成熟して良き社会が築かれつつある中に、最も過激なフルコンタクト空手が世に出現したという事は不思議に思えるのです。それも、創始者、手塚会長、私と三代に及んでいるのです。さらに、これからも次の世代へと継承されるという願いもあるのです。それも、このグループは、世界大家族理想を掲げて、歩みを止めないのです。何故、このグループが存在しているのかというならば、このグループ自体の為にあるのではなく、世界の道場生が良き家族を形成する為という理念に満ち満ち溢れているのです。もう私の時代になると、手塚会長が残した「家族」としてのグループ理念は、決して破棄されることは無いのです。継承された私達が担う片務契約なのです。このような不足な私でも、役目を果たせるという事は、これから次の世代を担う指導者達は、間違いなく正しく継承していけるというものです。極真を修行する限り、この世におけるリーダーとしていい影響を与えていく先駆者になるであろう言うという事は言うまでもありません。このグループの記憶は、家族を作っていくという理念に益々広がっていくという事を確信するのです。
 結論として、このグループの理念によって、世の中が浄化されて、良い影響を与えていく事に自信を持っているのです。影響を与えていくどころか、家族の基礎を作るのです。